2026年6月19日から21日まで、インテックス大阪で開かれた「インターペット大阪」に、Rawtoとして3日間出展しました。出展441社、来場30,521名の展示会です。
うちが借りたのは、いちばん小さいミニ小間です。予算も人手も限られています。
結果から書きます。持ち込んだ在庫は全部売り切れました。卸の引き合いは初日だけで約30社。Instagramのフォロワーは3日で400人増えました。
うまくいった理由は、当日の接客ではありません。出る前に決めた3つのことです。
1. 前の月に、同じ展示会の東京開催を見に行かせた
4月に東京で同じ展示会がありました。そこにスタッフを派遣しています。
ただ「見てきて」では、感想しか持ち帰りません。見る視点を3つ、文章にして渡しました。
- OEMの受注を増やしている会社は、何をどう見せているか
- 同じ価格帯の競合は、ブースで何を伝えようとしているか
- 足を止めさせている仕掛けは何か
戻ってきたのはレポート2本。写真と、気づいたことと、数の話です。
ここで分かったことが1つあります。ミニ小間で大きなブースと張り合っても勝てない。だから近づいてきた人に、確実に伝わる作りにする。方針が決まりました。
2. 「誰に何を渡すか」で、配布物を分けた
展示会には、二種類の人が来ます。飼い主さんと、バイヤーです。
この2つに同じ紙を渡すと、どちらにも刺さりません。飼い主さんは原材料と価格を見ます。バイヤーはロットと掛率と、OEMができるかを見ます。
そこで分けました。
- 二つ折りパンフレット|ブランドの話と商品の話。飼い主さん向け
- 卸用リーフレット|商品・OEM・PBの3本立て。法人向け
パンフレットは1,000部を追加で刷りました。3日で配り切っています。
3. デザイナーに渡す前に、言葉のルールを決めた
ここがいちばん時間をかけたところです。
販促物を作るとき、たいていは「かっこよくして」「かわいくして」で発注します。それだと、作り手ごとに解釈がずれる。ブースに並べたときに、同じブランドに見えません。
なので、渡す前に文書を書きました。
- 使う色と、その色に持たせる意味
- 使う書体の方針
- 写真の撮り方(商品単体ではなく、生活の場面と自然を入れる。彩度は抑える)
- 使う言葉と、使わない言葉
最後の項目が効きました。言葉を4段階に分けています。
★ 必ず使う ○ 使うとよい △ 控えめに ✕ 使わない
ペットフードの販促物には、書けないことがあります。「治る」「効く」のような効能の断定は使わない。原料のリスクについても「ゼロ」とは言い切らず、「限りなくゼロへ」に留める。ギフトの二重価格表示は、通常価格での実販実績があることが前提です。
逆に、必ず使うと決めた言葉もあります。「鹿肉100%」「無添加・無着色」「獣医師監修」。使わない言葉と同じだけ、使う言葉も決めておく。
先に線を引いておけば、あとから赤入れするより、ずっと速い。
この文書は7回書き直しました。作る前の設計に、いちばん時間を使っています。
当日、何が起きたか
初日は法人の来場が中心でした。会社、サロン、宿泊施設。約30社から声がかかっています。
2日目からは一般の来場者が増えました。個人のお客様に約80個。フォロワーがいちばん伸びたのもこの日です。
最終日、持ち込んだ在庫が尽きました。リゾートホテルからトートバッグ50個の初回オーダーもいただいています。
反省点も書いておきます
在庫が足りませんでした。完売は聞こえがいいのですが、最終日の午後に売るものがない状態です。買いたいと言ってくださった方を、そのまま帰しています。
持ち込み量の見積もりを、東京の調査時点で詰めきれていませんでした。次は、来場者数と通行量から逆算します。
もう1つ。商品数が多すぎました。種類を絞って価格を下げるほうが、この規模のブースには合います。いまはジャーキーとふりかけの2本に寄せる方向で動いています。
なぜ自分たちで出るのか
Rawtoは、京都の山で獲れた鹿肉を使ったペットフードです。獣害として処理されていた鹿を、食べものに変えています。
この事業は、ITコンサルティングの本業とは関係がないように見えます。
ただ、自分で商品を作って、値段をつけて、在庫を数えて、売り場に立つと、分かることがあります。売れない理由も、売れた理由も、他人の話ではなくなる。
コンサルタントですが、毎月、自分で在庫を数えています。
株式会社nullkyotoは、京都を拠点にEC・業務改善・ブランドの設計を支援しています。自社ブランドRawtoの運営で得た知見を、そのまま持ち込みます。


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