販売管理システムの導入と確立|株式会社ヒューマンフォーラム SPINNS事業部
経緯・背景
店舗を展開が約20店舗を越える規模となったが、手作業での集計により、商品管理や売上管理が行われていた。
店舗数の拡大による作業の増加や、精度の低下、集計に時間がかかることが問題視されるようになり、
問題解決のためにPOSシステムを導入するなど、販売管理システムを整えることになります。
販売管理システムの導入と確立
DX化支援
・社内インフラ整備
(ネットワーク環境の構築・社内コミュニケーションツール導入・PCなど業務用デバイス管理、ソフトウェアのアカウント管理)
・EC事業立ち上げ・運用開始までのサポート
(サイト作成・受注管理・商品登録)
・在庫管理
(POSシステム導入・棚卸資産の管理・入出荷管理・滞留及び売れ筋商品の把握)
経営企画
・マーケティング
(CMRシステム導入・5252MDに基づいた各種分析帳票の作成)
・カスタマー業務部門の立ち上げ
現場目線と、全体最適を意識したシステム
システムの構築には、機能をカスタマイズしながら組み立てるのですが、
商品を扱う、すべての部署がシステム利用に関係してくるため、まず色々な部署の要望を聞くことから始めました。
物流倉庫、バイヤー、店舗、経営層など、いろんな立場の人からの要望を一つ一つ聞いたうえで、優先順位をつけ、全体最適を図り、システムを構築していきます。
現場の声はすごく大事でなのですが、現場主義になりすぎると目先だけになりがちです。システム面や、経営目線での中長期の目線も必要となります。
その部分のバランスも考慮し判断しました。
使用開始後から、現場の熟練度を底上げするのに時間がかかりました。
自分1人ではできないので、部署で対応できるようにと、部署のスタッフ全員の理解度を上げ、システムのプロとして全員で全店舗スタッフをバックアップ。
取り組むうち、約5年ほどでシステムが全体的に定着しました。
運用を続けるうちに現場のタッフ達の熟練度も上がってきます。機能面も次のステップへと、より要望に応えるべく更に改良を重ねたのですが、
システムの方が時代に合わなくなってきたために、新しいシステムに変えることになります。
現場のスタッフ優先で、ストレスフリーのシステム切り替えを目指す
後続のシステムの選定もおこなったのですが、システムでは、後継機種のようなものを導入しました。
長く運用できるようにということ、画面周りなど、UIが、以前使っていたものと似たようなものにすることに気をつけました。
それは、スタッフの持っているシステムに対しての熟達度が大事ということがわかっていたからです。
できることが一緒とわかっていても、操作画面やUIが違うということでの作業効率への影響が大きく関わってきます。
システムのリニューアル後から運用するので
システムの切り替え後の業務にも、混乱や業務に支障が起きないようにするためです。
そのことに対しては意外に気付かれないことが多く、どうしても、金額や機能が意識されがちですが、
選定時にはその部分を判断基準にしました。
リニューアルでは、前回に取り入れることができなかった要望を取り入れようと、
システムの改善や、機能変更の依頼などでやり取りするうちに、
当初、コンサルタントとして入ってくださっていた企業様へ依頼していたのですが、
実際の作業としては、そのシステムを開発する企業様が対処していることがわかります。
システム開発企業様にも働きかけ、改善箇所や対処の依頼を直接的に働きかけ、ブラッシュアップを実現。
システム交代後も、障害発生時、迅速に対処していただけるという安心感もあります。
部署として全面的な現場へのサポートが可能になりました。
また、システムの移行には、店舗スタッフへ事前に切り替え後の新システムの操作方法の説明を行ったことで、スムーズな切り替えに成功しました。
商品の動きの見える化で、解像度が高まる
これまで、把握することが難しかった、商品在庫数の一点単位からの管理が可能になり、
データとして商品の動きが見れるようになりました。
各店舗ごとの在庫数の把握が可能になったことは、在庫不足の店舗、
在庫過剰の店舗わかるようになり滞留在庫が削減され、商品販売の機会損失を回避。
データの集計速度が大幅に改善され、データ反映がほぼリアルタイムになったので、
店舗での反応を見つつ、集計データとトレンド傾向を同時に分析。
施策を打つまでを迅速に取り組むようになったことで売上の最大化が可能になりました。
また、データをもとにした週ごとの52週MDの提案で
同時期の購買データを参考にすることで、より顧客ニーズに寄り沿った商品提供の販売企画の計画が可能となります。
おおよその在庫の変動がわかることで、仕入れの商品点数の予想もしやすくなり
どの時期にどれくらいのキャッシュが必要になるかという、予測が立てられるようになります。
キャッシュフロー計画や、経営計画にも大きく貢献し、資金繰りの管理の改善にもつながりました。
想いを大切に、利便性の向上と効率化を追求
システムがうまくいっていない会社は意外にあると思います。
システム運用で起こってくるトラブルや、要望に対して対応する専門の部署がない場合
対処が誰かの片手間での作業になってしまうと、その部署や、個人の要望を優先させた、部分最適になることが多く、
使いにくい、やりたいことが出来ない、ということが起こってきます。
こういうことをよく聞くところなので、販売管理システムの導入・入れ替えでは、成功した良い事例になると思います。
本に書かれているセオリーにこだわりすぎず、
現場と経営層とで、見えていることが違うけれど、全部の要望を聞き取り、
「想い」である、会社の大切にするの部分を考慮した上で、優先順位を付け
取り組んだことが成果につなげられたと思っています。