株式会社ヒューマンフォーラム様|20店舗を超えた手集計をやめ、販売管理システムを全社に定着させた

小売店舗のPOSレジ端末

店舗が20を超え、手作業の集計が限界に来ていました。POSの導入から販売管理システムの構築、そして全社への定着まで約5年かけて伴走した事例です。のちのシステム入れ替えも担当しています。

目次

ご相談の背景

店舗展開が20店舗を超え、商品管理と売上管理を手作業の集計でまかなっていました。店舗が増えるほど作業量が膨らみ、精度が落ち、集計に時間がかかる。数字が出るころには、判断のタイミングを過ぎている状態でした。

実施したこと

1. 全部署の要望を聞いてから、優先順位をつけた

商品を扱う部署は、すべてシステムに関係します。物流倉庫、バイヤー、店舗、経営層。立場ごとに見えているものが違うので、まず一つずつ聞き取りました。現場の声は大事ですが、現場主義に寄りすぎると目先の話になります。中長期の視点と突き合わせたうえで、優先順位を決めています。

2. POSと販売管理システムを構築した

あわせて社内インフラ(ネットワーク環境、業務用デバイス、ソフトウェアのアカウント管理)、EC事業の立ち上げ、在庫管理、CRMの導入、52週MDに基づく分析帳票、カスタマー業務部門の立ち上げまでを担当しました。

3. 定着まで5年、部署全員で全店舗を支えた

入れて終わりにはしませんでした。自分ひとりでは回らないので、部署のスタッフ全員の理解度を上げ、全店舗をバックアップする体制をつくっています。全体に定着するまで、およそ5年かかりました。

4. 入れ替えでは、画面の見た目を優先した

時代に合わなくなったシステムを後継機に切り替える際、UIが以前と近いものを選びました。できることが同じでも、操作画面が変わるだけで作業効率は落ちます。金額と機能で選びがちなところですが、スタッフの習熟度こそ資産だと考えました。事前に操作説明を行い、混乱なく切り替えています。

5. 開発会社に直接、改善を持ち込んだ

改善依頼をコンサルティング会社経由で出していましたが、実作業はシステムの開発会社が担っていることが分かりました。以降は開発会社に直接働きかけ、ブラッシュアップを進めています。障害が起きたときに早く動いてもらえる関係にもなりました。

成果

  • 在庫を一点単位で管理できるようになり、店舗ごとの在庫数を把握
  • 在庫不足の店舗と過剰の店舗が見えるようになり、滞留在庫を削減。販売機会の損失を回避
  • 集計速度が大幅に改善し、データ反映がほぼリアルタイム
  • 店舗の反応とトレンドを同時に見て、施策を打つまでが速くなった
  • 52週MDの提案により、同時期の購買データを踏まえた販売計画が可能に
  • 在庫の変動から仕入点数を予測でき、必要なキャッシュの見通しが立つように。資金繰りの管理改善につながった

システムがうまくいかない原因は、たいてい体制のほうにあります

専門の部署がなく、対処が誰かの片手間になると、部分最適が積み上がります。「使いにくい」「やりたいことができない」は、そこから生まれます。

全部の要望を聞いたうえで、会社が大切にしている部分を軸に優先順位をつける。手間はかかりますが、これが結局いちばん早い道です。

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